白蟻対策

白蟻対策

白蟻はアリとよく似ていますが、分類学上では全く別の種類で、むしろゴキブリに近く、約3億年前から地球上に生息しておりほとんど進化していません。白蟻にはいろいろな種類があり、世界的には2000種以上といわれていますが、日本に生息するのは22種類です。

中でも住まいに被害を及ぼすのは、主にヤマト白蟻、イエ白蟻の2種類です。ヤマト白蟻は全国的に生息しており、イエ白蟻は千葉県以西から四国、九州、沖縄の特に海沿いの地域に多く生息しています。また、近年では北米から入ってきたアメリカカンザイ白蟻も国内各地で発見され、さらなる被害を広げています。

白蟻が好きなのは、暗くて湿気のある暖かい場所です。そこに好物である木材があれば、あなたの大切な住まいに住みつく可能性が限りなく大きくなります。

白蟻の被害に遭わないよう、事前に予防することが大切です!

白蟻の被害に遭ってしまったら、早急に対策することが大切です!

白蟻の侵入経路

  1. 白蟻が飛来し、近隣の木柵や切り株などに巣を作ります。
  2. 白蟻は新しいエサ場を探して、絶え間なく土の中を移動しています。
  3. 湿気が多く、暗くて空気の流れがない床下は、白蟻が好む環境です。床下に防湿コンクリートがある場合でも、基礎や給排水管とのわずかな隙間から侵入してきます。
  4. 床下に到達した白蟻は、木材を食べ始めます。さらにフェロモンで仲間を呼び集め、どんどん被害は拡大します。

日本では問題となる白蟻は、一般的に地中を通って床下から住まいに侵入します。床下から侵入する白蟻は、一般の方ではなかなか被害を発見しにくいことが問題とされています。
震災の際、倒壊した住宅の80%が白蟻・腐朽による被害を受けていたと日本建築学会近畿支部が発表もしています。お客様ご自身のセルフチェックで日ごろから気にかけていただくとともに、専門家による床下調査も合わせておすすめしています。

白蟻発生のセルフチェック

  1. 床がきしむところがある
  2. 際の杭や柵、立木が傷んでしまった
  3. 敷地内で羽アリを見たことがある
  4. 最近家の立て付けが悪くなった
  5. 柱をたたくと空洞音がする
  6. 近所で白蟻施工を実地した

セルフチェックで該当する項目があるお客様は、白蟻発生が疑われますので早めの床下調査をおすすめします。また、一般的に新築時には防蟻・防腐施工がされていますが、薬剤の効力は5年と言われています。セルフチェックに該当しない場合でも、被害の早期発見に向けて定期的な床下調査をおすすめします。

白蟻に強い家

これから家を建てられる方は、家の土台が重要となります。白蟻は元来、とても弱い生き物です。光の届かない場所で、温度や湿度が適切に保たれないと生きていけません。そんな白蟻が、なにかの拍子にコンクリートで囲まれた「外敵のいない場所」を見つけてしまうと、餌となる木材も沢山ある、恰好の住処になってしまいます。

近年、白蟻の侵入を防ぐ方法として「ターミメッシュ工法」が取り入られ始めています。これは、白蟻が侵入できない目の細かいステンレスの金網を基礎や配管の周囲に隙間なく貼り、白蟻の侵入を防ぐものです。薬剤を使用せず、長期的に白蟻を防ぐことができる優秀な工法ですが、日本ではまだ一般的な工法ではないため、施工できる業者が限られていることが欠点です。

一般的には、木部には環境や人体には優しい薬剤の吹き付けを行い、土壌面には薬剤の散布を行います。(バリア工法)